複数の拠点や店舗を持つ企業でVPNを考えるとき、以前のように「つながれば十分」とは言いにくくなってきました。拠点ごとに使うサービスや通信環境が変わり、求められるのは単なる接続性ではなく、止まりにくさや運用のしやすさまで含めた設計です。そうした中で、あらためて見直されているのが、機能の多さよりも現場で回しやすいネットワーク機器という視点です。
ただ、こうした話は「では何を変えればいいのか?」が見えにくいまま進みがちでもあります。
VPNの構成を見直すべきなのか、機器の選び方を変えるべきなのか、あるいは拠点ごとの運用を整理するべきなのか。多拠点ネットワークでは、判断だけを先に進めても、あとで現場にしわ寄せが出やすくなります。だからこそ最初に確認しておきたいのは、いま実際にどんな不便や負担が起きているのかという足元の課題です。
3年連続1位という結果の前に、まず整理したい多拠点VPNの運用課題
多拠点VPNの話になると、どうしても回線速度や機器の性能に目が向きがちです。ただ、実際の現場で先に困りやすいのは、もっと日常的なところです。IIJの調査(※1)では、10拠点以上を持つ企業の53%が「SaaSへのアクセスなど店舗/拠点でのネットワーク利用に不便なことや制限が多い」と答えています。48%は通信遅延やトラブルが拠点業務や店舗運営に影響すると感じており、41%は拠点拡大に柔軟に対応できない、39%は急な新規拠点展開に対応できないと回答しています。さらに、68%がネットワークの再構築を計画しており、3年後にゼロトラストネットワークを採用したいという企業も61%にのぼります。
こうして見ると、いま多拠点VPNで問われているのは、導入するかどうかではなく、いまの業務や拠点運営に合う形で無理なく回せるかどうかです。店舗ビジネスでは特に、その差がそのまま現場の使いやすさに出てきます。
(※1) https://www.iij.ad.jp/news/pressrelease/2025/0214.html
多拠点VPNは、機能の多さより運用のしやすさで差がつく
もうひとつ、見逃しにくいのがセキュリティの問題です。警察庁の資料(※2)では、令和7年のランサムウェア被害は226件で、被害企業・団体等の規模別では中小企業が約6割を占めています。さらに、被害組織へのアンケート結果では、侵入経路としてVPN機器が6割以上を占めていました。
この数字だけを見ると、VPNそのものが悪いようにも見えますが、実際には更新の遅れや設定不備、運用体制の弱さまで含めて考える必要があります。競合側でも、FortinetがSSL VPNトンネルモードをIPsec VPNへ置き換える方針を示しており、業界全体としても、従来の前提をそのまま続けるのではなく、どう安全に、どう無理なく運用するかへ視点が移っています。だからこそ、派手な機能より、設定しやすいか、保守しやすいか、障害時に追いかけやすいかといった部分が、以前よりずっと大事になっています。
(※2) https://www.npa.go.jp/publications/statistics/cybersecurity/data/R7/R07_cyber_jousei.pdf
ヤマハ ネットワーク機器は、運用性という視点でどう見ればいいのか
このように考えていくと、ヤマハ ネットワーク機器が評価されている理由も見えやすくなります。ヤマハは2026年8月公表の「日経コンピュータ顧客満足度調査 2026-2027」(※3)で、ネットワーク機器部門3年連続1位となり、「信頼性」「運用性」「サポート」の項目で高い評価を受けました。
この結果は、多拠点や店舗ビジネスの担当者が日々感じている感覚と近いはずです。現場で本当に助かるのは、目新しい機能が多いことより、タフに動くこと、扱いやすいこと、困ったときに必要な情報へたどり着きやすいことだったりします。加えて、2026年7月には無線LANルーターNWR100が拠点間接続VPNに対応しました。NWR100は、小規模オフィスや店舗向けに、約20人・30端末以下の環境を想定した製品です。本社や大規模拠点には本格ルーター、小規模拠点には扱いやすい機器というように、拠点ごとに役割を分けて考えやすくなってきたのは、いまの見直し局面ではかなり実務的な変化だと思います。
(※3) https://www.yamaha.com/ja/news_release/2026/26082701/
ヤマハ ネットワーク機器を選ぶなら、拠点間VPNをどう回すかまで考えたい
ただ、良い機器を選んだだけで多拠点運用がうまく回り始めるわけではありません。どの拠点に何を置くのか、障害が起きたときに誰が見るのか、店舗の通信をどう止めないか。そこまで含めて考えておかないと、あとから運用負荷がじわじわ表に出てきます。
このコラムを掲載しているランシステムの「ヤマハネットワークソリューション」のページでも、ネットワーク/セキュリティソリューションとして、拠点間通信の暗号化や全端末の統合的なセキュリティ管理が打ち出されています。つまり、製品単体の比較だけでなく、自社の拠点間VPNをどの形で回していくかまで含めて整理するほうが、結果として判断しやすくなります。ヤマハ ネットワーク機器を検討するときも、価格や型番だけで決めるのではなく、運用まで見据えて考えることが、失敗しにくい選び方につながるはずです。
ランシステムでも、ネットワークソリューションのサービスを展開しています。
詳しくは、ランシステムのヤマハソリューションページをご覧ください。
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