2026年、企業ネットワークは「脱VPN」の転換期へ
2026年、企業ネットワークの世界で「脱VPN」という大きな潮流が加速しています。
働き方の変化、サイバー攻撃の高度化、そしてクラウド活用の前提化。これら3つの要因が重なり、VPNの限界が顕在化しつつあります。Zscaler(ゼットスケーラー)は自社の予測レポートの中で、2026年末までに大半の大企業がVPNを完全廃止するか、レガシーシステム用途に限定して運用するようになると見込んでいます(※1)。
また、Gartnerが発表した「2026年に押さえておくべき日本におけるセキュリティの重要論点」でも、企業が注力すべきセキュリティ分野として「SASE(Secure Access Service Edge)」「ZTNA(Zero Trust Network Access)」といったゼロトラストベースのネットワークセキュリティが最優先事項に挙げられています(※2)。
さらに、2026年11月頃までに施行予定の「能動的サイバー防御法」も、この流れを加速させる要因となっています。インシデント発生時には迅速な当局への報告が義務化される見込みで、報告時間などの詳細は今後主務省令で定められる予定です。電気・通信・金融などの基幹インフラ事業者のサプライチェーンに組み込まれている中堅企業は、間接的に同等の報告体制を求められる可能性があります(※3)。
しかし、ここで現実的な課題があります。
理想はゼロトラストへの全面移行でも、中堅企業にとってコストや運用リソースの観点から、一気に移行することは極めて困難である点です。
(※1)https://www.zscaler.com/jp/press/cybersecurity-predictions-2026
(※2) https://www.gartner.co.jp/ja/newsroom/press-releases/pr-20260122-sec-agenda
(※3) https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/cyber_anzen_hosyo_torikumi/index.html
なぜ「いきなり全面移行」は難しいのか
最新のSASE製品への全面移行は理想的ですが、中堅企業が直面する現実は単純ではありません。サブスクリプション型の継続コスト、情シス担当者の人材不足、そして移行期間中の業務継続性など、これらすべてが大きな障壁となります。拠点間通信や基幹システムへのアクセスは企業の生命線であり、移行期間中にネットワークが不安定になれば、事業そのものに影響が出てしまいます。
ハイブリッド構成という「現実的な第三の選択肢」
そこで今、企業の選択肢として有益なのが「ヤマハルーター+ゼロトラスト」のハイブリッド構成です。これは、既存のヤマハルーターによる堅牢な拠点間VPN基盤を維持しながら、段階的にセキュリティを強化していくアプローチです。「一気に全てを変えない」ことで、業務を止めることなく現実的に進化させられる点が支持されています。
まずは現在使用しているヤマハルーターに多要素認証(MFA)や外部認証基盤との連携を追加し、既存環境を強化することです。ヤマハルーターはRADIUS認証に標準対応しており、ワンタイムパスワードやスマートフォンアプリ認証を大きなコストをかけずに導入できます。これだけでも、VPN経由の不正侵入リスクを低減できます。
さらに重要なのが、構築後の「運用」です。拠点間VPNは構築して終わりではなく、ファームウェアの更新対応や障害時の迅速なリカバリーなど、継続的な管理が安定稼働の鍵を握ります。ここは、自社で運用するか協力会社等の支援(マネージドサービスなど)を利用することになるかと思います。将来的なゼロトラストへの移行を見据えつつも、「まず今の基盤をしっかり固める」という現実的な第一歩として、最適な選択肢を見つけたいところです。
ヤマハルーターが中堅企業に選ばれ続ける3つの理由
ヤマハルーターが脱VPNの流れの中でも選ばれ続けるのには、明確な理由があります。
第一に、堅牢なIPsec VPNによる安定した拠点間通信です。
SSL-VPNに比べて脆弱性が少ないIPsec VPNを標準でサポートし、拠点間の基幹通信を安全に維持できます。店舗バックヤードや小規模拠点など、IT環境が必ずしも万全でないタフな現場でも確実に動作し続ける設計思想は、多店舗・多拠点を持つ企業にとって特に心強いポイントです。
第二に、大きなコストをかけずにMFAを追加できる柔軟性です。
外部認証システムとの連携が標準機能として組み込まれており、既存のネットワーク構成を大きく変えることなくワンタイムパスワードやスマートフォンアプリ認証を導入できます。運用リソースが限られた中堅企業でも、無理のない範囲でセキュリティを強化できます。
第三に、21年連続SOHOルーターシェアNo.1の圧倒的な信頼性です(※4)。
1995年のネットワーク機器事業参入から30年、ヤマハは「止まらない通信」にこだわり続けています。リプレイス後の長期サポートや安定した製品供給は、一度構築したネットワーク基盤を長く使い続けたい中堅企業に最適です。
(※4)https://www.yamaha.com/ja/news_release/2025/25073101/
ランシステムが提案する段階的移行支援
ランシステムは、全国に多店舗展開する「自遊空間」の運営を通じて、数十から数百拠点規模のネットワーク構築・運用を自社で実践してきた企業です。この実運用の経験こそが、中堅企業の拠点間ネットワーク設計における強みの源泉となっています。
ヤマハルーターの豊富な導入実績とこの多拠点運営のノウハウを活かし、お客様の現状に合わせた最適なハイブリッド移行のロードマップを設計します。「今すぐすべてをゼロトラストに」という極端な選択ではなく、「確実に動く基盤を維持しながら段階的に進化させる」アプローチで、中堅企業のネットワーク近代化を支援します。
ご質問やご興味のある方は、ぜひ一度ご相談ください。
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