こんにちは。ランシステムのヒロ田中です。
企業の皆さまの中には、最近のニュースを見て「うちもそろそろファイル送信のルールを見直さないと…」と感じたことはないでしょうか。
2026年6月8日、三菱UFJ銀行がメールでパスワード付きZIPファイルを送り、後からパスワードを別送する方法(通称「PPAP」)を原則取りやめると発表しました。日本のビジネスシーンにおいて、長らく「セキュリティの常識」とされてきたこの慣習が、日本を代表するメガバンクの主導によって見直されたことは、大きな転換点だと言えるでしょう。
いま、企業のセキュリティや情報共有の環境は、現場の「人に頼る運営」から、より安全かつ効率的に「仕組みで回す運営」へと大きく変わりつつあります。
今回はこのニュースをきっかけに、なぜPPAPが見直されているのか、そしてどのような代替手段があるのか。さらには、新しい情報共有の仕組みを安全に運用するために欠かせない「エンドポイント保護」の視点について解説します。
なぜPPAPは危険なのか?現場とシステムの両面から見る課題
そもそも、なぜここまでPPAPの廃止が叫ばれるようになったのでしょうか。それには、現代のサイバー攻撃の高度化と、現場の働き方の変化という二つの側面が関わっています。
- マルウェアの「隠れ蓑」になってしまう
最大の理由は、セキュリティ上の脆弱性です。パスワード付きZIPファイルは中身が暗号化されているため、メールサーバーのウイルスチェックや、多くのセキュリティソフトの検知をすり抜けてしまいます。近年はこの仕組みを巧妙に悪用し、「Emotet」などに代表されるマルウェアを送り込むサイバー攻撃が急増しています。「セキュリティ対策のためのZIP暗号化」が、皮肉にも「ウイルスの侵入経路」として機能してしまっているのです。
- 誤送信対策としての実効性の薄さ
PPAPはもともと「1通目の宛先を間違えても、2通目のパスワードを送らなければ安全」という前提で考えられました。しかし実際の業務では、1通目を送った直後に、同じ宛先(間違った相手)に対して機械的に2通目のパスワードメールを送ってしまうことがほとんどです。これでは情報漏洩の防止にはつながりません。
- 現場の運用負荷と生産性の低下
受信する側にとっても、PPAPは大きな負担です。メールを2通確認し、パスワードをコピーして解凍ソフトに入力する……。このわずかな手間の蓄積が、全社で見れば膨大な時間のロスを生んでいます。さらに、スマートフォンなどのモバイル端末からではZIPファイルの解凍がしづらく、外出先での迅速な業務対応を妨げる要因にもなっています。現場の運用負荷を下げるためにも、単発の機器導入ではなく、業務フロー全体を踏まえた仕組み化が欠かせません。

代替手段への移行と、そこで生まれる「新たな落とし穴」
現在、有力な代替手段として急速に広がっているのが、「クラウドストレージの活用」や「ビジネスチャット・ファイル転送サービスの導入」です。 ファイルをメールに添付するのではなく、セキュアなクラウド上の保管場所にアップロードし、その共有リンク(URL)だけを相手に送る。これにより、パスワードの個別設定や有効期限の管理ができ、万が一誤送信に気づいた後からでもアクセス権を取り消すことが可能になります。
しかし、ここで一つ考えていただきたいことがあります。 「新しいクラウドツールを入れたから、これでセキュリティ対策は万全だ」と安心していないでしょうか。
実は、クラウドツールの導入やテレワークの普及が進むと、ファイルは社内ネットワークの外側で頻繁にやり取りされるようになります。そうなると、サイバー攻撃のターゲットは「ネットワークの出入り口」から、「社員が実際に使っているパソコンやスマートフォン(エンドポイント)」そのものへと変化します。
いくら安全なクラウドストレージを使っていても、それにアクセスする端末自体がマルウェアに感染していては、あっという間に顧客データが脅威にさらされてしまいます。店舗DXなどを進めるうえで、利便性だけでなく安全性をどう担保するかは欠かせない視点です。

セキュアな環境を「仕組み」で支える「WithSecure Elements EPP」
そこでご紹介したいのが、高度化するサイバー攻撃から企業を守る「WithSecure Elements Endpoint Protection(以下、WithSecure EPP)」です。
これからの時代、新しいファイル共有の「仕組み」を導入したら、それを操作する端末を強力に守る「仕組み」もセットで考える必要があります。弊社の提供するインフラ・セキュリティ関連商材のひとつである「WithSecure EPP」は、圧倒的防御力でエンドポイントを保護し、安全な拠点間接続や多店舗の一元管理を支援します。
従来の「既知のウイルスのリストと照合する」だけのアンチウイルスソフトとは異なり、未知の脅威の怪しい挙動を検知してブロックする高度な機能を備えているため、PPAPの隙を突いてくるような巧妙なマルウェアに対しても強力な防波堤となります。
導入時のインパクトだけでなく、現場で使われ続けるか、運用負荷を下げられるか、継続的な価値につながるかまで見据えた提案が、これからの差別化につながっていくのではないでしょうか。WithSecure EPPはまさに、それを実現するための基盤となるソリューションです。

どのような企業に向いているのか
WithSecure EPPは、以下のような課題を持つ企業様に特に相性のよいソリューションです。
- 脱PPAPを進め、新しい情報共有インフラを安全に運用したい企業様
- 多店舗・多拠点展開をしており、全社のPCセキュリティを本社で一元管理したい企業様
- IT専任担当者が不在でも、現場に定着し、運用負荷を下げられるセキュリティの仕組みを求めている企業様
すでに持っている自社の強みを生かしながら、こうした優れたセキュリティインフラを連携させることで、企業としての安全性を飛躍的に高めることができます。

まとめ
PPAPの廃止は、単なる「メールの送り方の変更」にとどまりません。自社のセキュリティ体制と業務のあり方を根本から見直す絶好のチャンスです。これを機に、クラウドストレージなどの利便性の高いツールと、それを根底から支える「WithSecure EPP」のようなエンドポイント保護を組み合わせ、自社の情報共有の仕組みを見直してみてはいかがでしょうか。
WithSecure EPPの圧倒的な防御力や、多店舗・多拠点を守る一元管理の仕組みについて詳しく知りたい方は、まず紹介ページをご覧いただき、お気軽にお問い合わせください。
巧妙化するランサムウェア攻撃やゼロデイ脆弱性を突いた攻撃に対し、従来のアンチウイルスだけでは不十分な時代となりました。「WithSecure Elements Endpoint Protection」は、AIを活用した高度な検知エンジンと、セキュリティホールを自動で塞ぐパッチ管理(ソフトウェア・アップデーター)を統合した、クラウド管理型のエンドポイント保護ソリューションです。
弊社はWithSecureの公式パートナーとしてアワード受賞の実績もあり、世界最高水準の防御性能を最大限に引き出す導入・運用支援を提供しております。IT資産の脆弱性対策からリアルタイムの脅威保護まで、ビジネスの継続性を守るための「盾」として、信頼あるセキュリティ基盤の構築をご検討ください。
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